
結論、キャリアチェンジをして財務会計など専門性の高い仕事がしたい人はbaticという資格を取ると有利に転職がすすみます。
では、どうしてBaticなのか、営業から経理や財務へのキャリアチェンジってどれくらい難しいのか、転職を成功させるコツはあるのかを
実体験に基づいて紹介します。
ちなみに、私自身、人材業界から経理財務へキャリアチェンジを成功させて年収まで上げることができました。
あなたのキャリアチェンジ転職を成功させるために、参考になる情報をまとめてみました。3分で読めるので、ぜひ参考にしてみてください。
<信頼性>
- 海外系転職エージェントから外資系it企業の財務経理への転職経験
- 現在進行形でbaticをはじめ、英文会計の学習中なので実務レベルからの必要性がわかります。
Contents
baticの資格は転職で有利なの?会計転換期の今がチャンス!

現在、グローバル企業を中心に国際会計基準(IFRS)導入が進んでいます。今後、日本自体がグローバル化をむかえるとき、全面的にIFRSを導入することにもなるかもしれません。
導入背景としては、大きく二つあって、
一つは、海外子会社をもつグローバル企業の経理業務をシンプルにする目的。
あと、のれんのメリットがある点。
のれんについては専門的なので、近年導入が広がる国際会計基準とはを参考にしてください。
キャリアチェンジをするうえで大切なのが、グローバル企業でのIFRS移行にともなう、人手不足です。
ここにチャンスがあるので、Baticを学ぶ意味は大いにありです。
そして、企業規模が大きいほどBaticへの評価は大きなものです。
日本の会計基準と国際会計基準の違いをわざわざ説明していた時代から、国際会計基準一本で経理処理を統一する企業が増えてきたのです。
baticの資格価値と難易度とは転職エージェント経験から解説
そもそもBaticは資格ですが、スコア性の資格です。
TOEICテストのようなものです。
レベル | 点数範囲 | 受験者(人)2019年度 | 認定者(人)2019年度 | 難易度※合格率 |
---|---|---|---|---|
Bookkeeper Level | 200~319(簿記3級レベル) | 1,316 | 324 | 35% |
Controller Level | 880~1000(簿記1級レベル) | 1,316 | 92 | 7% |
Accounting Manager Level | 700~879(簿記2級レベル) | 1,316 | 131 | 10% |
Accountant Level | 320~699(簿記3級レベル) | 1,316 | 644 | 48% |
それぞれ点数によって、レベルが異なりますので、評価もスコアが高いほうが当然高いです。
これまでの、転職活動や転職エージェント経験から、評価が高くキャリアチェンジを成功させる方の特徴として、
- Accountant Managerクラス以上を取得している
- TOEIC750点以上
- 将来的に米国公認会計士を目指している
といったレベルとキャリア志向の方です。
難易度に関しては、
Controller Levelは6か月から一年程度で習得可能。
Accounting Manager Levelは3か月から6か月で習得可能です。
英語スキルによっては、長短変わりますが、baticは投資にあたいする資格です。
実際、業務で使う知識としても、
国際会計理論と国際的基準(国際財務報告基準〈IFRS〉)を理解し、適切な決算修正仕訳、精算表、基本的な財務諸表の作成ができる。が最低限求められるレベルといってもいいでしょう。
一人で、財務諸表が作れる人が活かせるスキルとして、一つのめやすです。
Accounting Manager Level以上のスキルが、直近でIFRS導入を検討している企業にとってはドンピシャで必要な人材ということになります。
私自身も、営業から外資系企業の財務会計職に転職しましたが、監査対応の際に国際会計基準の知識がないと、本当に痛い目にあいます。
基準通りに仕分けをきって、Balanceに差異がないかを確認するといった業務を一人で経験します。
特に売り上げ計上基準、収益計上基準はややこしくて、正確な知識をもっていないと太刀打ちできません。
また、一般的な知識を転職する会社のビジネスにあわせて、認識をかえて、基準をつくっていく必要がありますので、細かな理解は大切です。

また、Baticの先には、米国公認会計の資格があります。
面接の際には、将来的には米国公認会計士になりたいとビジョンをしっかり掲げることは、きちんとキャリアを転職後に考えているという印象を採用担当者にあたえますのでおすすめです。
監査まで一人でこなせる人材になれます。をアピールするわけです。
ここをしっかりアピールできると、面接に通りやすくなりますし、
営業経験も監査とのコミュニケーションや、自社営業とのやり取りなど行かせる場前は多々あることを伝えるとダメ押しの一発です。
baticの資格を効率よく取得する方法は?
まず、合計点が1000点と、配点構成を把握します。
Subject1:400
Subject2:600
です。
ポイントは。
まず、Controller Level880-以上を目指すとなると、仕訳の問題はほぼ100%に近い点を取ること。
そして、Subject2のAccount Managerレベルの問題のところも9割型取りたいところです。
そうすると、subject1 満点400+Subject2その⓵ 9割270 subject2その⓶ 7割210で、 890点となり、Controller Levelです。
それでは具体的にみていきましょう。
Subject1(英文簿記) | 配点400点 |
---|---|
Book keeper level | Accountant level(配点400点)学習テーマ |
Accountant | 勘定科目 |
Debit and Credit | 借方と貸方 |
Journals | 仕訳帳 |
Ledger | 元帳 |
Sales Transactions | 売上取引 |
Purchase transactions | 仕入取引 |
Cash receipt transactions | 入金取引 |
Cash payment transactions | 出金取引 |
Returns | 返品 |
Sales discount | 割引 |
Notes | 手形 |
Interest Bearing notes | 利子付き手形 |
Colummar cash Book | コラムナー現金出納帳 |
Petty cash book | 小口現金出納帳 |
Internal controls | 内部統制 |
Voucher system | バウチャーシステム |
Controlling accounts | 統括勘定 |
Schedule of accounts receivable and accounts payable | 売掛金及び買掛金明細 |
Preparation of Trial Balance | 試算表の作成 |
Accounting structure | 会計構造 |
Recording financial transactions | 取引記帳 |
Adjusting and closing entries | 決算修正仕訳 |
Preparation of worksheet | 精算表の作成 |
Financial statements | 財務諸表 |
Generally accepted accounting principles | 一般に公正妥当と認められた会計原則 |
Financial statement analysis | 財務諸表分析 |
仕訳問題は比較的簡単なものが多く、簿記検定3級程度の問題が英語で出題される傾向が多いです。
ただ、しっかり問題を理解しないと、ミスをしてしまう点があるので、下で紹介している問題集でざっとポイントは押さえておきましょう。
個人的に、厄介だったのが、T-勘定の問題と減価償却費の問題でした。
T-balanceを極めれば、簿記上達に近道です。
ちなみに、T勘定マスターテクニックは以下の記事がわかりやすくかったので、
一度目を通してみると参考になります。
Subject2(国際会計理論) | 合計配点600点 |
---|---|
Accounting Manager level | (配点300)の学習テーマ |
Financial accounting & Reporting | 財務報告と会計基準 |
Financial statements | 財務諸表 |
Time value of money | 時間価値 |
Cash | 現金預金 |
Account receivable | 売掛債権 |
Revenue recognition | 収益認識 |
Inventories | 棚卸資産 |
Property, Plant& Equipment, Depreciation | 有形固定資産および減価償却 |
Intangible assets | 無形固定資産 |
Investment; Debt securities & Equity securities | 投資:負債証券と持ち株証券 |
Liability | 負債 |
Subject2のその⓵では、主に時間価値の問題と投資証券、持ち株証券の問題がややこしく感じました。
いちおう、簿記2級の知識は持っていましたが、日本の簿記試験では一級レベルの範囲なので、一回日本語で理解してから、問題にとりくむとスムーズかとおもいます。
Controller Level | (配点300点)の学習テーマ |
---|---|
Internal controls | 内部統制 |
Stockholders' equity | 株主持ち分 |
Deferred income taxes | 繰延税金 |
Statements of cash flows | キャッシュフロー計算書 |
Accounting Changes & Corrections of errors | 会計上の変更及び誤謬の訂正 |
Accounting for leases | リース会計 |
Accounting for pensions | 年金会計 |
Business combination/consolidates statements | 企業結合/連結財務諸表 |
Derivatives | デリバティブ |
Transaction of foreign currency financial statements | 外貨建て財務諸表の換算 |
Interim financial reporting | 中間財務報告 |
Segment information | セグメント情報 |
そして、最も難関なのがSubject2その⓶です。
とくに、リース会計、連結財務諸表、デリバティブと難易度が高い問題を英語でとくのはけっこうむずかいい。
米国公認会計士では、この手の問題がよく出題されますが、会計士として理解しておきたいレベルです。
これも、一度、日本語のテキストをよむとスムーズなので、おすすめです。
日本語のテキストとなると、少し高いですが、以下のテキストがおすすめです。
財務会計講義(第20版) 桜井久勝 (著)

最新の会計基準にあわせて改訂されるので、最新のものを購入するほうがベターです。
baticの資格勉強方法とおすすめ本を紹介!
batic資格の勉強方法としては
まずは簿記二級から始めると効率よく知識が入っていきます。
なぜかというと、そもそもBaticは二つのテストで分かれています。
Subject1:仕分け問題中心
Subject2:国際会計基準の問題まとめ

で、簿記二級があると、仕訳問題でも高得点がサックっととれますので、まずは簿記二級の勉強をやっておくとスムーズです。
英語はとくに大切です。正直TOEIC600程度でもいいですが、Controllerレベルを目指そうとおもったら、TOEIC750以上(英検準一級)ないと難しいです。
とくに、Subject2での問題は英語力も大切になってきます。
英語の勉強方法は以下を参考にしてみてください。
効率よく知識が頭に入るおすすめの本を紹介します。
国際会計教科書 国際会計検定BATIC(R) SUBJECT1 完全攻略テキスト&問題集

マンガで仕分けの基礎の基礎を解説してくれるのでわかりやすいです。
最初の本はとっつきやすい本であるべきだとおもっているので、この本が知識をいれていくのには最適だと思います。
この本で到達できるレベルとしては、Account Managerレベルを想定していますが、
それは、TOEIC750で英検二級の知識がある人だと思います。
なので、まずは英語と簿記を身に着けておくとスムーズです。
国際会計教科書 国際会計検定BATIC SUBJECT2 完全攻略テキスト&問題集

繰り延べ収益や資産、デリバティブや連結会計など複雑なテーマが増えるSubject2だからこそ、わかりやすいテキストを見るべきです。
Controllerを目指す人は、この本とプラスアルファ問題集をやりこむ必要がありますが、
まずはこの本からでもSubject2は十分です。
そもそも一回でControllerはでにくいと思いますので、徐々にならして6か月でとるくらいに気長に勉強します。
そして、Baticになれ、Controller(880点以上)取得できたら、米国公認会計士へとスムーズに勉強できます。
うまくいけば、1年半年程度でBaticがControllerレベルと米国公認会計士も合格できます。
国際会計検定BATIC Subject1公式問題集
会計は実際に手を動かしてなんぼなので、絶対に公式問題集は買っておいたほうがいいです。
Subject1は2周程度でいいです。簿記二級レベルの知識があれば、さほど苦しむこともなく、
勉強できると思います。
国際会計検定BATIC Subject2公式問題集
問題なのが、Subject2で国際会計基準の内容を英語で理解して答えていくので、Controllerを目指すとなると、ハイレベルな対策になるので、
最低3周はやりこみましょう。
そうすれば、問題集でほぼ満点レベルのところまでいきます。
そこまで対策できたら、900点レベルに到達が可能です。
900点あれば、実際に実務にも応用可能なレベルなので、転職にもつよいですし、結果として米国公認会計士対策にもなります。
営業から経理にキャリアチェンジ転職をしたい方は、目指しておきたいレベルです。
Baticを取得する前に一度相談しておきたいおすすめ転職エージェントはどこ?
リクルートキャリア
職種は管理部門(経理)のコーポレーション管理部門の中でも、企業規模が大きいところのほうが、Baticへの評価が高いです。
もしくは、中小企業で海外売上比率が高く、連結子会社を持っている企業などは狙い目でしょう。
そうした、グローバル企業への転職を考える際にまず、おすすめなのがリクルートキャリアです。
元転職エージェント経験からすると、エージェントをわけるのはどれだけ多くの企業から求人をもらっているかが大きな差別化ポイントになりあますので、紹介される求人が最も多いリクルートキャリアはまずおすすめに入ります。
また、未経験で挑戦されたい場合には、面接での転職理由や志望動機といったところで戦略的に作戦をねっていかないと、経験者に勝てません。
そうした転職ノウハウの蓄積もNo1のリクルートキャリアはまず相談して損はないでしょう。
まとめ
今回はbaticの資格が転職にはたしてプラスに働くのかをみてきました。
あきらかに、営業が経理にキャリアチェンジする際にプラスにはたらきます。
そして、米国公認会計士までゆくゆくはスキルアップ、キャリアップしていきたい旨を伝えれば、
そもそも営業経験は経理に役に立つという視点からも、転職を成功にみちびく可能性は十分にあります。
また、勉強方法に関してもBaticの対策本はすくない中で、よかった本を厳選してみました。
ぜひ、こちらの本でbatic資格を勝ち取ってください!
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